
ビジネスホテル様が一休.comで販売する際のお悩みや疑問
昨今、国内宿泊予約サイトの販促はお互いを意識しているのか、同じ予約期間・開催期間で似たようなセールやプロモーションが展開されています。それは一休.comも例外ではありません。
そのような中で、ビジネスホテル様の多くが、国内のお客様からの宿泊予約獲得に取り組む中で、一休.comに対しておそらく下記3つの点でお悩みや疑問点をお持ちだと思います。
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「ADR(客単価)が低いのに、ポイント負担や手数料で利益が削られている」
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「国内宿泊予約の獲得は楽天・じゃらんだけで十分ではないか?」
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「一休のユーザーはビジネスホテルに何を求めているのか?」
この記事では、この3点について1つ1つ解決していきたいと思います。
はじめに:ビジネスホテルこそ「一休」を戦略的に使うべき理由
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「一休=高級旅館・ホテル」は過去の話。今は「ビジネスエリートの出張宿」としての地位を確立。
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1予約あたりのコストは高いが、それを上回る「顧客獲得コストの最適化」という視点で考える。
一休.comでは、ビジネスホテルやバケーションレンタルが少なくなく、そのような中で一休.comにてお客様獲得を強化するには、販促コストの投資が不可欠です。
ビジネスホテルが直面する「一休手数料」の正体
ここ1〜2年でビジネスホテル様がお悩みになっている、一休.comへ支払うシステム手数料や販促費用の正体は、下記の3点にどれかに当てはまると思います。
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ポイント即時利用 10%〜20%の壁:競合がポイントアップをしている中、追随すると利益が圧迫される仕組み。
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事前カード決済手数料3.5%の支払い:ポイント1%の追加還元や事前決済限定のプロモーションにより、予約の8割以上が事前カード決済を選択。
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エリア内の掲載順位維持コスト投資:検索上位を維持するための「ブースト」や「販促参加」が、薄利多売のビジネスホテルには重くのしかかる。
次に、ビジネスホテルからみた各国内宿泊予約サイトの特性をおさらいいたします。
【比較データ】ビジネスホテルから見た各OTAの特性
下記はビジネスホテル視点での比較表です。
| 項目 | 一休.com / Yahoo!トラベル | 楽天 / じゃらん | 自社予約 |
| 主なターゲット | 法人カード利用層・エグゼクティブ | 一般ビジネスマン・旅行者 | リピーター・最安値重視層 |
| 1予約の販促費 | 高い (15~20%程度) | 中 (10~12%程度) | 低 (システム維持費のみ) |
| 予約の質 | キャンセル率が低い / 決済がスムーズ | 予約数は多いがキャンセルも一定数 | 最も質が高い |
| 強み | 「一休にある宿」という信頼感 | 圧倒的な分母(送客数) | 顧客データの直接保有 |
楽天・じゃらんは、各サイトで予約された際に付与されるポイントの経済圏が広いことがメリットです。
一方で、一休.comは一休ポイント(PayPayポイント)が付与され、プライベートの予約では即時還元することが出来、ビジネスでの予約では自分のポイントとして貯めて幅広い店舗で利用できることが多く、ポイント利用でのメリットで楽天・じゃらんを上回る魅力があると考えられます。
【比較表】販促コストと手残りのシミュレーション
単価10,000円の客室を販売した際、一休で「増売(ポイントアップ)」を行った場合と、他チャネルとの比較例です。
| 項目 | 自社予約 (直販) | 楽天/じゃらん | 一休.com (増売時) |
| 販売単価 (税込) | 10,000円 | 10,000円 | 10,000円 |
| 基本手数料 | 0円 (システム料のみ) | 900円 (9%) | 1,000円 (10%) |
| ポイント/販促費 | 0円 | 100円 (1%) | 1,000円 (10%還元) |
| 決済手数料 (カード等) | 300円 (3%) | 0円 (手数料込想定) | 350円 (3.5%) |
| 合計コスト | 300円 | 1,000円 | 2,350円 |
| 手残り (利益) | 9,700円 | 9,000円 | 7,650円 |
| コスト率 | 3% | 10% | 23.5% |
「一休で増売をかけると、1件あたりの利益が2,000円も削られる」というのは事実です。
しかし、『自社や他OTAでは埋まらなかったはずの1室』が、20%のコストで8,000円のキャッシュを生んだと考えるのが、ビジネスホテルにおける一休攻略の定石です。
高い手数料を払ってでも一休を使う「3つのメリット」
前述「3. 【比較データ】ビジネスホテルから見た各OTAの特性」でも一部挙げましたが、一休.comで販促して宿泊予約を獲得するメリットは、下記の3つが考えられます。
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「会社の経費」で泊まる層へのアプローチ:自分の財布が痛まない層は、1,000円の差よりも「一休ポイントが貯まる」「信頼できる」を優先されます。
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週末・連休の「レジャー需要」の取り込み:平日はビジネス、週末は「立地の良いシティホテル代わり」として高単価で売るための集客装置。
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広告費としての側面:一休のメルマガや特集に載ることは、そのままブランドの認知向上に繋がる。
特に、「一休のメルマガ・特集」は、「スペシャルオファー」では一休.comから送られるメルマガに自施設だけが掲載されるため、認識されやすいのがメリットです。
【戦略案】手数料負けしないための「一休運用術」
一休.comで販促を常に実施しながら、極力コストを抑えるアイデアとしては下記の3点が考えられます。
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全室投入しない: 低価格なシングルは楽天・自社へ。高層階やダブル・ツインを一休へ重点配分する。
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「直前ブースト」の使い分け: 稼働が埋まらない48時間前だけ手数料(ポイント)を積んで露出を最大化させる。
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一休限定プランの「内容」で勝負: 値引きではなく、ダイヤモンド会員限定だけの特典付きプランや、「VOD無料」「レイトチェックアウト」など、原資の低い付加価値でポイント負担分を相殺する。
これらの取り組みも実施した上で、予約されたお客様に対して、次回以降一休.comよりも少ないコストでリピートしていただくの施策を次の項目に挙げます。
一休経由の客を「リピーター」に変える3つの施策
高い手数料を払って獲得した「質の良い客(ビジネスエリート)」を、2回目以降は自社予約へ誘導し、顧客獲得単価を薄める戦略です。
① 「一休ユーザー限定」の体験で自社アプリ・会員へ誘導
一休ユーザーは、利便性とステータスを好みます。
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施策: チェックイン時に「一休からのお客様限定」として、次回の自社予約で使える高還元クーポンや、優先チェックインの権利を案内するチラシを配布。
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ポイント: 「一休より安い」だけでなく、「自社予約が最もスマートである(一休のようなUXがある)」と感じさせることが重要です。
② 会員プログラムの「ステータスマッチ」
一休のダイヤモンド・プラチナ会員は、自身のステータスにプライドを持っています。
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施策: 「一休の会員ランクに応じたベネフィット(例:高層階確約、朝食無料など)」を自社予約でも継続できるキャンペーンを実施。
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狙い: 一休のステータスに依存している客を、自社のロイヤルカスタマーへ引き抜きます。
③ ビジネス利用に特化した「領収書」と「利便性」の強調
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施策: 自社予約サイトの領収書発行のしやすさや、法人一括決済の利便性を一休からのゲストに周知。
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狙い: 会社経費で落とすユーザーにとって、予約サイトの変更動機は「精算の楽さ」が上位に来るため。
終わりに
一休の手数料は確かに高いですが、それは『高単価な新規客を連れてくる優秀な外注営業マン』への報酬です。
大切なのは、一休に依存し続けることではなく、一休が連れてきた『質の高いゲスト』をいかに自社の資産(リピーター)に変えていくか。手数料を『単なる経費』と見るか、『顧客獲得のための投資』と見るか。この視点の差が、数年後のビジネスホテルの収益性を大きく左右します。

