宿泊予約の受入経路はいずれ自社サイト&チャットが主流になると思う

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こんにちは。「大分・別府の旅館ホテルネット集客サポーター」浜田(@chanhamadesu)です。

ときどき記事になることがある「ホテルの宿泊予約をとる方法」ですが、先日、文春オンラインさんでこんな記事が掲載されていました。

ホテル予約の現実2「予約が取れない時の4つの対処法」

この記事では予約の取れない日の予約方法に記載されていましたが、では私たちはどこへ在庫を提供するか、どこで販売をするかということに焦点を当ててみます。Twitterでは、

という意見が見受けられました。

宿泊施設の皆さんは「ラス1」をどこで販売しますか?

私の基本的な考え方ですが、少なくとも、「予約の取れない日」に最後の数部屋を販売するときは、自社サイトへ提供することを第一に考えます。以下、検索順位の高いOTA、有力AGT、その他の順でしょうか。

なぜなら「予約の取れない日」は「宿泊料金もしくは利益を最大化できる日」だからです。例えば、お1人さまあたり1泊20,000円が妥当な日だとすると、

●手数料10%のOTAにそのままの料金で販売した場合
18,000円しか残らない
●500円値引き、もしくは500円分のサービスを付けて自社サイトで販売した場合
19,500円がそのまま残る

と、お1人さまあたり1,500円も多く残ります。あと、自社サイトで販売することで、お客さまの情報を自施設の財産にすることもできるメリットがありますよね。

「自社サイトでしか販売しないんだったら、値引きする必要ないじゃん」と思われるかもしれません。でも、残り数部屋の在庫を自社サイトで売り切れる自信がないから、名のある宿泊予約サイトに在庫を提供してしまうんですよね。以前は私も実際そうでした。

最近は「利益を最大化する」意識を上げ、

・多くの方に「あの旅館は他のサイトと比べて自社サイトが1番安い」という認識をしてもらえる仕掛けを作ること
・自社サイトで予約をしてもらえるように磨き上げをしていくこと

によって、AGTのアロットメントから引いた貴重な在庫のなかで、(稼働率の高い日を含め)自社サイトの販売室数を伸ばしていくことができています。

利益を増やしていき、人財を増やしていきたい今の御時世に、自社サイトで貴重な在庫を1部屋でも多く販売していく傾向は、今後より一層深まっていくと思います。

次に「直接電話」に関してですが、

私は、この方たちの意見に賛成の立場です。

理由は単純で、「人手が足りないにもかかわらず、電話対応するための人員を配置しないといけない」「時間だけがかかって成果ゼロになる場合がある」と考えているからです。電話対応することが「ダメ」「ムダ」とは思いませんが、宿泊施設側もコストやリソースを違うところに費やしたいはずなんです。

例えば、施設独自の面白いサービスを作るとか、最適なお部屋の割り当てとか、1時間効率が良くなるシステムの導入とか、お客さまからは普段見えないところ。

最近は電話をせずに商品を購入したり、宿泊予約をされる方が増えてきています。それだけ物事を簡潔にできるアプリやサービスが増えてきたということですよね。

最後に

「これからの宿泊業界は、こういうふうになるかもしれない」ということをいくつか。

・AIで決めた宿泊料金が、自動的に自社サイトと宿泊予約サイトで表示されるようになる
・チャットで空室状況と宿泊料金の案内および宿泊予約ができるようになる
・国内OTAでもルームチャージが主流になり、独自のプランやページを作成する必要がなくなる

「AIで算出された宿泊料金の提案」や「施設に関する問合せチャットサービス」は既にありますが、これを更に進化した付加価値のあるサービスがそのうち出てきて、これらを活用し、効率よく利益を残すようになるのが主流になってくると感じています。

これらのことが社員1人分の人件費より低いコストで実現可能になれば、予約担当どころかWeb担当もいらなくなって、日本という国でしか出来ないことにどんどん力を入れる時代になるかもしれませんね。

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